【ご紹介する論文】
「ソーシャル・サポートと母親の愛着スタイルが育児ストレスに与える影響」
著:塚本伸一(2021)
はじめに
お読み下さってありがとうございます!
あなたは「愛着スタイル」という言葉を聞いたことはありますか?
たとえば…
✅ A子さん「彼氏とはいつも一緒がいい!」
✅ B夫くん「人と深く関わるのは苦手…」
✅ Cさん「誰とでもすぐ打ち解けられます」
このように、距離感は人それぞれですよね?
こうした“人間関係のクセ”は
愛着スタイルと呼ばれていて、
心理学で研究が進んでいる分野なのです。
愛着スタイルは大きく分けて、
次の3タイプに分類されると言われています。
・不安型(A子さんタイプ)
・回避型(B夫くんタイプ)
・安定型(Cさんタイプ)
あなたは、3つの中で、
どのタイプがいちばん近かったですか?
👉愛着スタイルを知りたい!
👉それぞれの特徴や見分け方は?
そんな方は前の記事もおすすめ!
この「愛着スタイル」ですが──
実は恋愛や結婚だけでなく、
子育てにも大きな影響を与える
ということをご存知でしたか?
今回ご紹介するのは、
愛着スタイルと育児の関係を調べた
日本の学術論文です。
人間関係や育児に悩む方はもちろん、
「愛着って面白そう」と感じた方にも、
きっと新しい発見があるはずです。
難しい言葉はできるだけ避けていますので
ぜひ、気軽に読み進めてみてくださいね🌱
愛着と育児のはなし
今回取り上げるのは、
「ソーシャル・サポートと母親の愛着スタイルが育児ストレスに与える影響」という論文です。
ソーシャル・サポートとは、
実家や夫の両親、きょうだい、友人など
身近な人の支えや手助けのことです。
育児には様々なストレスがありますよね?
この論文では、
「周囲のサポートによってどのくらいストレスが減っているのか」
その効果を母親の愛着別に調べています。
どうやって調べたの?
今回紹介する研究は、
137人の母親を対象にしたアンケートです。
2015年11月の調査で、
「子どもを幼稚園に通わせている母親」が
対象となっています。
アンケートの中身は、こんな感じです。
✅ 母親自身の愛着タイプをチェックする質問
👉「私は知り合いができやすい」など18項目
✅ どのくらい周りのサポートを受けてる?
👉「意見を率直に交わし合える」など6項目
✅ 育児ストレスの強さをチェックする質問
👉「どう育てていいかわからない」など8項目
この3つを組み合わせて分析すると──
「どのタイプの母親が」
「どんなサポートを受けていて」
「どれくらいストレスが軽くなってるのか?」
つまり、
「愛着タイプ × サポート × ストレス」
この関係性が判明するというわけです📘✨
もちろん、ただの集計ではなく、
統計学的の分析手法が用いられており、
精度も高くなっています。
それではさっそく、
気になる結論部分を見ていきましょう!
サポート効果のリアル
愛着 スタイル | 周囲の サポート | 育児 ストレス | サポートの 効果 |
---|---|---|---|
不安型 | 中間くらい | 多い | 効果なし |
回避型 | 少ない | やや多い | 逆効果 |
安定型 | 多い | 少ない | 効果あり |
まずは「周囲のサポート」から。
人に頼るのが上手な安定型は、
受けているサポートも多め。
回避型は問題を抱え込みやすく、
支援を受けにくい傾向があります。
少し意外なのは不安型です。
人に頼ることは多いはずですが、
サポートの多さは中くらい。
この結果になっているのは、
「どれだけ助けてもらえてるか」は、
“本人の感じ方”次第ともいえますね。
次に「育児ストレス」について。
不安型はストレスを重く見ることから、
ストレスの量が多いと感じるようです。
安定型はストレスを冷静に見ることから、
ストレスの量は少ないと感じるのですね。
個人的に意外なのは回避型で、
「子育て=対話の連続」で
ストレスMAXなのかと思いきや中間。
(感情的に”距離”を保つのかもしれません)
そして最も重要な「サポートの効果」です。
安定型→支援が届いてストレス軽減に。
不安型→あまりストレス軽減にならない。
回避型→逆にストレスが増加している。
⋯⋯えっ!と思いませんか?
「手助けはどんなときも効果がある」──
そんな固定観念がひっくり返る、
驚きの結果だったのではないでしょうか?
なぜサポート効果に差が出るのか?
どうしてタイプごとに
サポートの効果が違うのでしょうか?
私なりに、ざっくり整理してみました。
──不安型──
助けを求める気持ちは強いけれど、
「見放されるかも」という不安も大きく、
支援をうまく受け取れないことがある。
──回避型──
手助けを受けること自体を
「干渉」「プレッシャー」と感じてしまい、
逆にストレスにつながる場合があります。
──安定型──
必要なときに手助けを求められて、
その支援を素直に受け入れることにより、
ストレスが軽減されます。
ちなみに筆者は、
子育て経験はありませんが、
バリバリの回避型となっています。
手助けは嬉しさもある反面、
「うっ、重い…!」が先に来てしまい、
プレッシャーに感じてしまいそうです。
この結果にはとても共感できます😂
まとめ 〜 子育てストレスを減らすには
ここまで愛着スタイルごとに、
「サポートの受け取り方」や
「育児ストレス」の関係を見てきました。
それでは最後に、愛着スタイルごとに
ひとことメッセージをお届けします。
──不安型──
あなたは誰よりも「つながり」を大事にしている人です。
でもその気持ちが強すぎるあまり、相手に「試すような行動」をしてしまい、かえって孤独を深めていませんか…?
まずは「自分で自分を安心させる方法」をひとつ、見つけてみてください。
呼吸法でも、感情ノートでも、一息つけるお茶の時間でもかまいません。
小さな安心が、あなたの魅力をもっと伝えてくれるようになります。
──回避型──
あなたは「自由」「自立」を何より大切にしている人です。
でもその代わり「助けを求めるのが苦手」で、「一人で何とかしないと」と自分を追い詰めてませんか?
誰かの手助けが逆効果になるのは、それが重すぎた場合です。
自分のペースを守りながら、適度な距離感でつながれる人を大事にしてみてください。
それはSNSの誰かでも、たまに会う友人でもかまいません。
──安定型──
あなたは人とのつながりを自然に築ける人です。
周囲からのサポートに素直に感謝でき、助けられることも多いでしょう。
そんなあなたの周りにも「常に不安を抱えた人」や「孤立しがちな人」はいます。
あなたが気にかけてあげるだけで、世界は少し優しくなります。
大切な相手でも支援をしすぎず、見守るだけの方が良いケースもあるでしょう。
いかがでしたか?
夫婦に子どもができたとき、
「何か力になりたい」という気持ちは、
とても尊いものです。
けれどその優しさが、
「押しつけ」や「望まぬおせっかい」に
なってしまうこともある──
今回の研究結果は、
そのことを教えてくれる内容でした。
当ブログでは今後も、
「生きづらさ」と向き合うヒントを
わかりやすくお届けしていきます。
スキマ時間などに
覗いていただけると励みになります✨
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愛着スタイルを知ることで、
“自分の生きづらさ”に気づき
治せるきっかけになるかもしれません。
最後までお読みくださり、
本当にありがとうございました!